2011/9/21

ロシア

労働力不足、2025年に1千万人に

この記事の要約

ロシア安全保障会議のパトルシェフ書記は、このほどサハリンの首都ユジノ・サハリンスクで開かれた同会議の会合で、ロシアでは若年~中年齢層の労働力が実質的に枯渇しており、2025年には少なくとも1,000万人の労働者が不足する […]

ロシア安全保障会議のパトルシェフ書記は、このほどサハリンの首都ユジノ・サハリンスクで開かれた同会議の会合で、ロシアでは若年~中年齢層の労働力が実質的に枯渇しており、2025年には少なくとも1,000万人の労働者が不足するとの見通しを示した。インターファクス通信が報じた。

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昨年秋に実施された国勢調査に基づくロシアの人口は約1億4,200万人(速報ベース)で、02年から300万人減少した。パトルシェフ書記は、ロシアの近代化に貢献できる質の高い労働者を確保するためには、新しい対策や措置の導入が不可欠と強調。有能な外国人労働力を獲得する必要性が一段と高まることを視野に入れ、メドベージェフ大統領が安全保障会議に対し、新しい移民政策について提案するよう求めているという。

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例えば、石油や天然ガスなどロシアのエネルギー産業にとって重要な極東地域では、資源開発プロジェクトやインフラ建設、機械製造、運輸などで労働力不足が問題になっている。人口減少に加えて住民の流出傾向が強まる中、外国人労働力に頼らざるを得ない状況だ。昨年、同地域に移民した外国人の数は2005年の35万人から56万人に大きく増え、今年も1~8月までの累計数で前年同期比8%増の27万7,000人に上っている。

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