2011/10/5

CIS諸国

英BP、南東欧経由の送ガス管を計画

この記事の要約

英石油大手BPは、ノルウェー同業スタットオイル、アゼルバイジャン国営石油(SOCAR)と、アゼルバイジャン産の天然ガスを欧州に運ぶ「サウスイースト・ヨーロッパ・パイプライン」の建設を計画している。9月27日付けフィナンシ […]

英石油大手BPは、ノルウェー同業スタットオイル、アゼルバイジャン国営石油(SOCAR)と、アゼルバイジャン産の天然ガスを欧州に運ぶ「サウスイースト・ヨーロッパ・パイプライン」の建設を計画している。9月27日付けフィナンシャルタイムズなどが報じた。

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サウスイースト・ヨーロッパ・パイプラインは、トルコ西部からブルガリアを経由してルーマニアとハンガリー国境付近に伸びる総延長1,300キロメートルのパイプライン。カスピ海南部シャー・デニズガス田で産出する天然ガスを年間100億立方メートル輸送する能力を持つ。

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アゼルバイジャン産の天然ガスを欧州に輸送するためのパイプラインとしては、これまでに「ナブッコ」、「アドリア海横断パイプライン(TAP)」、「IGIポセイドン」が候補に挙がっており、BPの計画はこれらと競合することになる。BPのアル・クック副社長は、27日付けフィナンシャルタイムズに掲載されたインタビューで、サウスイースト・ヨーロッパ・パイプラインは、アゼルバイジャンからトルコまでは既存パイプラインを利用するため、ナブッコ・パイプラインよりはるかに低コストで建設でき、TAPとIGIポセイドンの代替案としても有力であると強調。「他の3つの計画の欠点があると言っているわけではなく、もう一つの可能性として提案している」と語った。

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なお、欧州連合(EU)の後押しを受け独エネルギー大手RWEやハンガリーの石油大手MOLなど6社が進めるナブッコ・プロジェクトをめぐっては先ごろ、欧州のガスの買い手との調整が難航しているため、計画が2年間遅れる可能性があると報じられている。

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