2011/11/2

CIS諸国

ウクライナの穀物輸出、7-10月期は伸び悩み

この記事の要約

ウクライナの今年度(2011年7月~12年6月)の穀物輸出量が伸び悩んでいる。ウクライナ政府は、今年の穀物の予定収穫量5,300万トンのうち過去最高の2,700万トンを輸出することを計画しているが、目標達成は容易ではなさ […]

ウクライナの今年度(2011年7月~12年6月)の穀物輸出量が伸び悩んでいる。ウクライナ政府は、今年の穀物の予定収穫量5,300万トンのうち過去最高の2,700万トンを輸出することを計画しているが、目標達成は容易ではなさそうだ。昨年度は夏の干ばつによる収穫量の減少を受けて輸出を制限したため、輸出量は1,270万トンだった。

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ウクライナの農業コンサルティング会社UkrAgroConsultの10月27日の発表によると、同国の10月1日~24日の穀物輸出量は約100万トンだった。7~9月の輸出量が計330万トンであったことから、今年度の最初の4カ月の輸出量は月平均100万トン超で推移していることになる。一方、政府目標を達成するには、月平均200万トン超の輸出が必要だ。ただ、政府は先ごろ、7月に導入した穀物輸出関税を一部撤廃しており、今後は輸出量が月250万~300万トンに増加すると期待されている。

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ウクライナは小麦や大麦、とうもろこしをサウジアラビアやケニア、ヨルダン、イラン、シリアなど主に中東、北アフリカ地域に輸出している。先ごろは、ヨルダン向けの小麦輸出入札を落札し10万トンを輸出した。一方、エジプト向け輸出入札では競合のロシアに敗れている。今年度は7月に輸出制限を解除したロシアが穀物輸出市場を席巻しているが、UkrAgroConsultは、ウクライナはロシアと十分競合できると見込んでいる。

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