墺大手銀行ライフアイゼンバンクは11月28日に発表したチェコの経済見通しで、同国がすでに景気後退局面(リセッション)に入っており、2012年の成長率はマイナス1.2%に落ち込むとの予想を示した。
\ライフアイゼンバンクのチーフエコノミスト、メトリーク氏は、「ユーロ圏とチェコは現時点でリセッション入りしたと見られ、この局面が9カ月程度続いたあと経済は安定化し、緩やかに回復に向かう」と述べるとともに、資本増強を迫られる欧州の銀行が貸し渋りや貸し剥がしに走り、政府に財政緊縮策や金融資産の資産価値下落、弱い内需が来年のマイナス成長をもたらすとの見方を示した。
\チェコ中央銀行は先月に発表した経済見通しで、2012年の成長率を2.2%から1.2%に下方修正した。ただし、債務危機が深刻化し、ユーロ圏がほぼゼロ成長となり、コルナ高が進行するという悲観シナリオをたどった場合の成長率は、0.4%のマイナスになる可能性もあるとしている。
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