2011/12/7

チェコ・スロバキア

アルセロール・ミタル・オストラバ、希望退職者を募集

この記事の要約

鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルのチェコ部門で同国最大手のアルセロール・ミタル・オストラバ(AMO)は2日、希望退職者を募集すると発表した。欧州における鉄鋼需要の減少を受けた措置という。\ AMOは募集規模について詳細 […]

鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルのチェコ部門で同国最大手のアルセロール・ミタル・オストラバ(AMO)は2日、希望退職者を募集すると発表した。欧州における鉄鋼需要の減少を受けた措置という。

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AMOは募集規模について詳細を明らかにしていないが、地元メディアによると、同社とその子会社の従業員の10%に当たる約600人の希望退職を募るもようだ。希望退職者には11~24カ月分の給与を支払う。同社の平均給与は3万コロナ超で、オストラバ市の平均をはるかに上回っている。

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欧州の鉄鋼メーカー各社は過剰生産と需要減少の結果、生産縮小・人員削減を迫られている。AMOは厳しい現状でも競争力を維持するため、人員削減と共に主力2工場の生産性を大幅に改善する方針だ。同社は03年の民営化以降、生産拠点に36億ユーロを投資しており、今後も投資を継続するとしている。

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■ポーランド子会社でも人員削減の懸念

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AMOの鉄鋼組合はここ数カ月、同社が工場を閉鎖して生産をポーランドに移管するのではとの懸念を表明していたが、アルセロール・ミタルが国内鉄鋼生産の7割を握るポーランドでも、労組の間で人員削減を危惧する声が上がっている。アルセロール・ミタルはすでに、ポーランドの3高炉のうち1つが、需要減のため間もなく運転を休止する見通しを発表しており、約1万人の従業員のうち最大3,000人が削減対象になるのではないかとの憶測も浮上している。一方、ポーランド子会社の広報担当者は、現地紙の取材に対し、これまでのところ人員削減は計画されていないと回答した。

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