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2012/1/18

チェコ・スロバキア

ドイツの脱原発政策、チェコ電力網に負担

この記事の要約

チェコの送電事業者CEPSのウラジミール・トソボスキー社長は10日、ドイツの脱原発政策を受けて、チェコ送電網の近代化が必要との見解を示した。ドイツから出力が不安定なグリーン電力が無秩序にチェコの送電網に流されることで、送 […]

チェコの送電事業者CEPSのウラジミール・トソボスキー社長は10日、ドイツの脱原発政策を受けて、チェコ送電網の近代化が必要との見解を示した。ドイツから出力が不安定なグリーン電力が無秩序にチェコの送電網に流されることで、送電網に過剰な負荷がかかり、大規模な停電が発生する恐れがあるとしている。

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同社長は、最悪の事態を防止するために両国の国境に電圧を制御する移相機を設置することを提案した。チェコ側の負担は約8,000万ユーロとなるもよう。送電事業者が消費者からコストを徴収するため、電気料金は値上がりすることになる。

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ドイツでは北部と南部を結ぶ送電網が十分に整備されていない。このため、例えば北海沿岸の風力発電所からバイエルン州に送電する場合、チェコの送電網を経由しなければならない。ドイツの脱原発により、チェコの電力会社は送電網の近代化を迫られている。

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