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2012/2/1

ポーランド

ポーランド12月鉱工業生産7.7%増

この記事の要約

ポーランド中央統計局が先ごろ発表した2011年12月鉱工業生産は、前年同月比7.7%増で、市場予測の6.5%を大きく上回った。ただ、前月に比べると4.9%の減少となった。現地英字紙『ワルシャワ・ビジネス・ジャーナル』が国 […]

ポーランド中央統計局が先ごろ発表した2011年12月鉱工業生産は、前年同月比7.7%増で、市場予測の6.5%を大きく上回った。ただ、前月に比べると4.9%の減少となった。現地英字紙『ワルシャワ・ビジネス・ジャーナル』が国内銀行のアナリストらに聴取したところでは、今後、生産活動の勢いが弱まると見る向きが多い。

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特に生産活動が活発だったのは輸出が好調な家具業界と金属業界で、それぞれ前年同月比22.9%、15.5%の大幅な増産となった。建設・組立業界も好調で、14.6%伸びた。一方、1年前に比べ生産が落ち込んだのは34業種のうち6業種で、特に製薬業では14.4%の大幅減産となった。

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ザホドニ WBKバンクのアナリストは、12月の生産が予想以上に活発だった理由を、「過去の受注が好調だったことによる影響に加え、ズロチの下落でポーランドの輸出競争力が再び高まっていることが考えられる」と分析した上で、今後は、欧州市場の景気冷え込みの影響でズロチ安による輸出促進効果が相殺され、同国の経済活動が減速すると予想している。

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