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2012/2/8

チェコ・スロバキア

チェコ、炭鉱での合成ガス生成に住民が反対

この記事の要約

豪州のワイルドホース・エナジーがチェコの炭鉱で合成ガスを生成する意向であるのに対し、現地の自治体・住民が強く反対している。同社が採用する「アンダーグラウンド・コール・ガシフィケーション(UCG)」という手法が、地盤沈下や […]

豪州のワイルドホース・エナジーがチェコの炭鉱で合成ガスを生成する意向であるのに対し、現地の自治体・住民が強く反対している。同社が採用する「アンダーグラウンド・コール・ガシフィケーション(UCG)」という手法が、地盤沈下や地下水汚染、大気へのガス放出につながりかねないという主張だ。

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UCGは地下の石炭層に直接点火して燃焼させ、そこから発生する合成ガスを回収する。ガスは天然ガスと同様に熱源・電源として利用できる。

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ワイルドホースはすでにハンガリーでプロジェクトをスタートさせたほか、ポーランド、ドイツ、スロバキアでも事業化を計画する。チェコではボヘミア地方中部のスラニーとムラダー・ボレスラフ及びオストラヴァ近郊の3カ所について、環境省に事業免許の付与を申請した。

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同社によると、UCGにより得られるガスの量は石炭1トン当たり3,000立方メートル。シェールガス採掘で問題となっているクラッキングとは異なり、地中に薬品を注入することはなく、燃えかすも地中にとどまるため、環境に影響はないとの見方だ。

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しかし、環境保護活動家は、燃えた後の灰が地下水を汚染する可能性を指摘している。

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