中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/2/8

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ボッシュがルーマニアに新工場、ノキアが撤退した工業団地に

この記事の要約

独自動車部品大手のボッシュがルーマニアのクルージュ県ジュク市に6,000万ユーロを投資し、新工場を建設する。建設予定地である工業団地を運営するテタロム・インダストリーパークのViorel Gavrea理事がこのほど明らか […]

独自動車部品大手のボッシュがルーマニアのクルージュ県ジュク市に6,000万ユーロを投資し、新工場を建設する。建設予定地である工業団地を運営するテタロム・インダストリーパークのViorel Gavrea理事がこのほど明らかにした。契約はすでに締結しており、ルーマニア財務省の認可を待つのみという。同工業団地は昨年11月にフィンランドの通信機器大手ノキアが工場を閉鎖したことで、新たな企業を誘致していた。先週は、イタリアのデザイン家電大手デロンギが旧ノキア工場の買収を決定している。

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ノキアが工場を閉鎖し、失業者への同情が高まったことで、テタロム工業団地が世界的に注目を集めるようになった。クルージュ県のAlin Tise知事は同国の報道陣に「現在、アジアのある自動車大手と工場建設で交渉している」と述べたが、詳細については言及しなかった。オランダのロジスティック大手Vosと食品大手Fencsも倉庫と工場を建設すると発表した。この2社だけでも、少なくとも250人の雇用を確保できるという。

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専門家は、デロンギとボッシュが工場進出するだけで、これまでのノキアの生産高をカバーできるとみている。ノキアは昨年、同工業団地で9億4,000万ユーロに相当する携帯電話を生産した。ノキア・ルーマニアは2010年、国内総生産(GDP)の1.3%に相当する67億レウ(15億ユーロ)の売上を計上している。

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