アイルランドの格安航空会社ライアンエアーは、ハンガリー同業ウィズエアーの株主構成が欧州連合(EU)のルールに違反しているとして、欧州委員会に調査を申し立てる方針だ。ライアンエアーのコーリー最高経営者(CEO)代理が14日、記者会見で明らかした。
\EUは1997年に域内を完全自由化しており、EU加盟国の投資家が過半数を出資する航空会社であれば自由にEU圏内を運航することができる。コーリーCEO代理によると、ウィズエアーには複数のマルタ国籍の信託会社を通してスチュアート・ブラックバーンという人物が出資しているが、「ウィズエアーの所有者がEU国籍ではないと信じるに足る理由がある」と語った。
\ウィズエアーはコーリーCEO代理の会見を受けて声明を発表し、ライアンエアーの主張は「事実に反している」と反論。ウィズエアーによると、ライアンエアーは2010年にもウィズエアーの株主構成がEUルールに違反しているとして欧州委に申し立てを行ったが、欧州委は違反の事実はないとしてライアンエアーの申し立てを退けた。
\なお、ライアンエアーは17日からブダペスト便の運航を開始した。初年度は240万人の利用を見込んでいる。
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