ロシア最大手銀行で国営のズベルバンクが7日発表した2012年1-2月期の利益(ロシア会計基準)は617億ルーブル(20億米ドル)となり、前年同期から17%拡大した。融資が伸びて金利収入が増加し、利益を押し上げた。
\純金利収入は28.8%増加した。融資残高は法人向けが1.5%、個人向けが3.3%、それぞれ拡大した。これに伴い貸し倒れ引当金も前年同月の40億ルーブルから94億ルーブルに上昇した。3月1日現在の不良債権比率は3.35%と、年初の3.36%とほぼ同じ水準を保った。
\投資銀行のウラルシブでは、ズベルバンクの業績を2月の金融業界の好調を端的に示すものと指摘。ただ、同行は貸出残高の伸び、収益性のいずれでも競合に大きく差をつけたと推測している。
\ズベルバンクは資産総額が779億ドルと、英HSBCに次いで欧州で2番目に大きい。ロシア会計基準での2011年通期最終利益は過去最高の3,220億ルーブルを記録。自己資本利益率(ROE)は27.1%に上った。国債会計基準(IFRS)での通期決算は月末に公表される。
\(1RUB=2.81JPY)
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