ロシアのプーチン大統領は10日、スヴェルドロフスク州(シベリア)のニジニ・タギルにある国営戦車・鉄道車両製造企業Uralvagonzavodを就任後初めて訪問した。
\今回の新大統領訪問に先がけ、ロシア政府はUralvagonzavodに総額250億ルーブル(8億3,300万ドル)の戦車・鉄道車両を発注した。これは、同社が今後3年間工場をフル稼働できる受注規模という。この契約の中には、国防省が戦車360台の近代化に190億ルーブルを投資する計画が含まれている。また、政府は同社に今後3年間に約60億ルーブルの資金を融資するとしているが、詳細については明らかにされていない。
\今回の大型発注の背景には、プーチン氏が昨年出演した視聴者参加テレビ番組の中で、同社の工場労働者が同氏への忠誠を誓う発言をしたことがある。
\軍需産業のシンクタンクである戦略・技術分析センターのPukhov所長は、プーチン大統領がUralvagonzavodの支援に向け今後さらに政治工作を強化することになるとの見解を示した。
\プーチン大統領は、ロシアで唯一の戦車製造会社であるUralvagonzavodの設備近代化 に2020年までに670億ルーブルを投資すると述べている。ロシア政府は軍需産業と軍備の近代化に向け2020年までに20兆ルーブルの予算を計上することを計画しており、Uralvagonzavodへの支援はその枠組みを通して実施されることになりそうだ。
\(1RUB=2.61JPY)
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