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2012/5/23

チェコ・スロバキア

スロバキア議会、新内閣の財政緊縮策を可決

この記事の要約

スロバキア議会は15日、賛成82(議員定数150)でフィツォ新政権の財政緊縮プログラムを可決した。これにより、中道左派「スメル(道標)」による単独政権が信認されたことになる。野党(53)は法案に反対した。\ フィツォ新政 […]

スロバキア議会は15日、賛成82(議員定数150)でフィツォ新政権の財政緊縮プログラムを可決した。これにより、中道左派「スメル(道標)」による単独政権が信認されたことになる。野党(53)は法案に反対した。

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フィツォ新政権は、厳格な緊縮財政措置の実施と銀行や高額所得者に対する税率を引き上げることなどにより財政を健全化する考えだ。フィツォ首相は議会で、財政再建が最も重要な課題であると強調した。今回の緊縮プログラムに15億ユーロの予算を削減し、財政赤字を現在の4.8%から3%に改善することを計画している。

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同首相は一方、「欧州基準の強靭な社会国家」を目指すとしており、経済成長による税収拡大も狙っている。反対派はこれを「非現実的」と批判している。しかし、スロバキア中央統計局が15日発表した第1四半期の経済成長率は3%超となり、EU域内で最も高い水準を確保した。これは、新政権の追い風となりそうだ。

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ラディツォバー前政権とは対照的に、フィツォ政権はギリシャなどユーロ圏諸国の救済支援に前向きな立場を表明している。ユーロ圏の恒常的な支援基金となる「欧州安定メカニズム(ESM)」を今議会で批准する意向だ。

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