ロシアから日本に向けた液化天然ガス(LNG)輸出は昨年、福島第一原発の事故を受けて大幅に拡大したことが、政府系天然ガス企業ガスプロム傘下の資源開発会社サハリンエナジーが12日発表した2011年の事業活動報告書で明らかになった。
\報告書の中でサハリンエナジーのガラエフ社長は、東日本大震災に伴う津波と福島原発事故の影響で日本のエネルギー需要は劇的に拡大したと説明。「エネルギー不足をカバーするため日本の顧客に対し迅速に追加のLNGを出荷した」と述べた。追加の出荷分は200万トンで、緊急増産と仕向け先の変更によって確保したという。
\サハリンエナジーは昨年、1,070万トンのLNGを生産。このうち69.5%にあたる740万トンを日本に出荷した。同社によると日本からは今年も追加を求められているが、具体的な量は明らかにしなかった。
\サハリンエナジーにはガスプロムが50%プラス1株、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェルが27.5%、三井物産が12.5%、三菱商事が10%をそれぞれ出資する。
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