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2012/5/30

ロシア

新保健相に製薬業界から期待の声

この記事の要約

ロシアの製薬業界では、メドベージェフ新内閣で保健・社会発展相に就任したスクボルツォワ氏を歓迎する声があがっている。新大臣には前任者のゴリコワ氏が道筋をつけた医療制度改革を進めるとともに、医師出身という経歴を生かし専門知識 […]

ロシアの製薬業界では、メドベージェフ新内閣で保健・社会発展相に就任したスクボルツォワ氏を歓迎する声があがっている。新大臣には前任者のゴリコワ氏が道筋をつけた医療制度改革を進めるとともに、医師出身という経歴を生かし専門知識に基づいた手腕を発揮することが期待されている。23日付け現地紙『モスクワ・タイムズ』が伝えた。

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プーチン大統領は今後6年間の主要政策目標のひとつに医療制度の改善を掲げ、2018年までに平均寿命を現在の69歳から74歳に延ばすことを目指している。このためには死亡率の低下、医療知識基盤の確立、医療現場の人材不足の解消などが課題となるが、スクボルツォワ新大臣はこれらを実現するためのキーパーソンとなる。米ジョンソンエンドジョンソン傘下の製薬会社ジャンセン・シラグのロシア子会社のアダミャン社長は、「保健・社会発展省に課された課題は非常に野心的なものだが、我々はその実現に向け協力する用意がある」と語った。

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スクボルツォワ氏はロシア科学アカデミーのメンバーであり、ゴリコワ前大臣のもとで次官を務めた。地場系製薬会社R-ファームのイグナチェフ社長は、「彼女は優れたオーガナイザーであり、医師であることから、前任者のゴリコワ氏より医療業界で受けがいい」とし、保健相にうってつけの人物であると指摘する。また、仏イプセンのロシア子会社のベルダノワ社長は、スクボルツォワ氏の就任について「興奮している」と語り、著名な科学者であり、行政の場で経験を積んだ新大臣の科学的アプローチに基づいた政策運営は業界で歓迎されるとの見方を示した。

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