中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/8/1

ハンガリー

政府、英社と石炭地下ガス化プロジェクトで提携

この記事の要約

ハンガリー政府は23日、英濠系のエネルギー開発会社ワイルドホース・エナジーと石炭地下ガス化(UCG)プロジェクトの推進で技術提携したと発表した。UCGとは、石炭層に酸素を送り込み、燃焼させ、合成ガス (syngas) を […]

ハンガリー政府は23日、英濠系のエネルギー開発会社ワイルドホース・エナジーと石炭地下ガス化(UCG)プロジェクトの推進で技術提携したと発表した。UCGとは、石炭層に酸素を送り込み、燃焼させ、合成ガス (syngas) を回収する技術。石炭の埋蔵量が豊富なハンガリーは、UCG技術の導入によりエネルギー自給率を高めることを狙っている。

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UCGは近年注目されている画期的なエネルギー生産技術で、イギリスなど欧州各地でも開発が進んでいる。UCGでは地下に眠る石炭を燃やすことで発生したガスを回収するため、クリーンなエネルギーを効率的に生産することができる。UCGで回収した合成ガスは火力発電などの燃料として利用できる。

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ワイルドホースのマット・スウィニー社長は、「(今回の提携は)中・東欧でエネルギー確保に向けてUCG技術の利用が活発化してきた証拠だ」と述べた。また現在、欧州で開発が進むシェールガスについて、UCGは地震や地下水汚染を誘発するとされるフラッキング(水圧破砕)を使わないため、安全な技術であると強調した。

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なお、ワイルドホースはすでに、ハンガリーのメチェック山脈でUCGプロジェクトを進めている。2鉱区で試験ボーリングと3D地震調査を実施。確認された石炭埋蔵量は1億8,450万トン(オーストラリア鉱石埋蔵量合同委員会“JORC”の規定で)に上るという。

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