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2012/8/8

ロシア

アイフォン、価格が普及の障害に

この記事の要約

Phone(アイフォン)」のロシア最大のキャリアであるモバイルテレシステムズ(MTS)は、アイフォンの価格が高額であることなどが、ロシアでのアイフォンの販売を難しくしていると考えている。7月30日付けブルームバーグが伝え […]

Phone(アイフォン)」のロシア最大のキャリアであるモバイルテレシステムズ(MTS)は、アイフォンの価格が高額であることなどが、ロシアでのアイフォンの販売を難しくしていると考えている。7月30日付けブルームバーグが伝えた。

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MTSによると、アイフォンの本体価格は1,000米ドルを超えるが、ロシアでは競合モデルが120ドル程度で入手可能。また、アップルが販売店に対して厳しい基準を設定していることも大きな負担となっているという。MTSのLatsanaychマーケティング担当副社長は、要求通りにしないとアイフォンは売らせないというアップルの姿勢は「独裁的」だと批判。「大きなマーケットではパートナーに傲慢な態度で臨んでも成功しない」と警告した。また、ヘッカー戦略・コーポレットデベロップメント担当副社長は、ロシアの消費者には、米国の消費者のように長期の回線契約を結んで端末価格の割引を受けるというスタイルが浸透していないため、本体価格を引き下げることがシェア拡大につながるとの見方を示し、「アップルが価格設定を柔軟にすれば、ロシア市場で販売を拡大できるだろう」と語った。

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MTSはロシア最大の携帯電話キャリアで、ウズベキスタン、ベラルーシ、アルメニア、ウクライナでも事業を展開し、加入者件数は1億件を超える。同社のスマートフォンのシェアは2012年第1四半期に15.4%だったが、14年には60%に上昇すると予想している。

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