オーストリアの銀行ヒポ・アルペ・アドリアバンクが、投資先であるクロアチアの圧延アルミメーカーTLM-TVPを、同社の取引先でもあるオーストリアのアルミ卸売業Euris Handelに売却した。ヒポが保有分する出資シェア84%の買収価格は明らかにしていない。
\ヒポ・アドリアバンクは2007年にTLM-TVPを買収。7,500万ユーロの投資計画の半分が実行済みという。赤字決算が続く同社の売却に先立ち、組織再編や経営再建措置を行った。2011年の売上高は1億4,000万ユーロで、従業員約530人を擁する。同じアルミ業界のEurisの傘下に入ることで、TLM-TVPの経営改善が進むことが期待される。
\ヒポ・アドリアバンクは金融危機後、経営破たんに瀕し、2009年末に公的資金を受けて完全国有化された。財務再建のため非戦略的な投資先の売却を進めており、TLM-TVPは同行として最大規模の資産売却となるもようだ。包装材メーカーAluflexの売却も計画中で、現在、投資家を募っている。
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