ルーマニア環境省はこのほど、今年4月からの5カ月間で自動車買い替え支援プログラム「ラブラ(Rabla)」を利用した廃車は3万1,106台となったと発表した。新車購入は8,124台で、うち国産車は3,881台だった。現地英字紙『ビジネスレビュー』(電子版)などが報じた。
\ラブラは、製造から10年を経過した車両を処分すると新車購入に使用できる3,800レウ(約850ユーロ)の割引クーポンを受領できる制度。政府は2012年4月にスタートした第1ステージに1億1,400万レウ(乗用車3万台分)、8月に開始した第2ステージに5,700万レウ(乗用車1万5,000台分)の予算を確保している。同国では、ルノーがミオヴェニ、フォードはクラヨバにそれぞれ工場を持ち現地生産している。
\ルーマニアのドイツ語新聞『アルゲマイネ・ドイッチェ・ツァイトゥング(ADZ)』紙によると、過去2年間にラブラを利用した廃車は30万5,964台、新車購入は10万1,766台で、新車購入のうち国産車は4万269台だった。(1RON=22.08JPY)
\ \■新車販売が低迷
\ \ルーマニアでは、中古車販売が盛況な一方、新車販売は大幅に落ち込んでいる。ルーマニア自動車製造・輸入事業者連合会(APIA)によると、2012年1-7月の新車販売(乗用車および商用車)は5万3台となり、前年同期に比べ18.5%減少した。うち、乗用車は4万1,553台で、前年同期に比べ20.5%落ち込んでいる。これに対し、中古車販売は乗用車が76.4%増の8万9,261台、商用車は63.4%増の2万3,988台となっている。
\APIAによると、乗用車の新車販売は2008年1月~2012年7月に76%落ち込んでおり、欧州連合(EU)の平均(20%減)と比べても深刻な状況。このため、APIAは政府に対し、新車購入を促す政策を要請している。
\1~7月の乗用車新車販売の内訳は、ダチアが1万1,006台で市場シェアは26.5%。以下、フォルクスワーゲン(4,745台、市場シェア:11.4%)、シュコダ(3,958台、9.5%)、ルノー(2,787台、6.7%)、フォード(2,727台、6.6%)、現代自動車(1,778台、4.3%)となっている。
\また、1~7月の輸出は7%増の19万2,046台。うち、乗用車は10.1%増の18万1,941台、商用車は28.7%減の1万105台だった。
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