2012/12/12

総合・マクロ

独エネルギー大手エーオン、トルコ市場参入

この記事の要約

エネルギー大手の独エーオン(デュッセルドルフ)は4日、オーストリア同業フェアブントとの間で資産交換を実施すると発表した。トルコ電力大手エネルジサ(Enerjisa)の資本50%をフェアブントから譲り受けて同国市場に参入。 […]

エネルギー大手の独エーオン(デュッセルドルフ)は4日、オーストリア同業フェアブントとの間で資産交換を実施すると発表した。トルコ電力大手エネルジサ(Enerjisa)の資本50%をフェアブントから譲り受けて同国市場に参入。フェアブントには独墺国境地帯にある水力発電所の資本を譲渡する。取引の成立には欧州連合(EU)とドイツ、トルコ当局の承認が必要で、同社は2013年第1四半期までに手続きが終了すると見込んでいる。

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エネルジサはトルコのサバンジュ財閥系のエネルギー会社で、1996年に設立された。2007年にフェアブントの出資を受け入れ合弁会社化したものの、同財閥とフェアブントの関係は悪化していたもようだ。

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エネルジサの発電能力は現在1,700メガワット(MW)。このほか、建設中の発電所が同2,000MW、計画中のものが同1,500MWに上る。2020年までには発電能力を計8,000MWに拡大し、現地電力市場シェアを10%以上に高める目標だ。

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Eonは本国ドイツ市場への依存度を引き下げるために国外事業を強化しており、今年はブラジル市場への参入も果した。

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フェアブントには主にイン川にある水力発電所の資本を譲渡す。譲渡する発電能力は計351MWに上る。同社は今後、オーストリア、ドイツ、南東欧を中心に水力発電事業をこれまで以上に強化する意向だ。

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