2013/1/23

総合・マクロ

中東欧・CIS経済、穏やかながらも回復へ=EBRD予測

この記事の要約

欧州復興開発銀行(EBRD)は21日、中東欧・CIS経済が今年、穏やかながらも回復に向かうとの見通しを発表した。平均成長率は昨年の2.6%から3%へ0.4ポイント上昇すると予測している。欧州債務危機をめぐる状況が安定して […]

欧州復興開発銀行(EBRD)は21日、中東欧・CIS経済が今年、穏やかながらも回復に向かうとの見通しを発表した。平均成長率は昨年の2.6%から3%へ0.4ポイント上昇すると予測している。欧州債務危機をめぐる状況が安定してきていることや、統計データから経済が底打ちしたとみられるためだ。

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経済予測は10月の3.1%から0.1ポイント下方修正された。しかし、エリク・バーグロフ主任エコノミストは、「危機を脱したとはいえないものの、欧州の新興諸国の経済にようやく安定の兆しが見えてきた」とポジティブな側面を強調している。

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(中間タイトル)国による差、依然として大きく

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ユーロ圏の経済後退で、ポーランドやスロバキアといった経済国にも影響が出始めている。EBRDの国別予測によると、ポーランドの成長率は今年1.5%となり、昨年の2%からさらに減速する見通しだ。スロバキアも昨年の2.2%から今年は1.7%へ減速する。

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昨年1.5%のマイナス成長となったハンガリーは、今年も0.1%のマイナスとなる。

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ルーマニアは農作物の収穫減も影響し、昨年は0.3%のプラスにとどまった。今年は1.4%の成長が見込まれる。

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ウクライナも、昨年のゼロ成長から今年は1%へとやや回復する。

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トルコは2011年の8.5%から昨年は2.6%へと成長が大きく鈍ったが、今年は3.7%となる見通し。

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ロシア経済は欧州債務危機の影響が大きく、昨年の成長率は3.5%にとどまった。今年を含め、中期的にこの水準を維持するとみられている。

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