エジプトが17日、コソボの独立を承認した。これにより同国を承認した国の数は国際連合加盟193カ国中99カ国に増加する。コソボは今回のエジプトの動きが他のイスラム協力機構(OIC)加盟国による承認につながることを期待している。
\コソボがセルビアからの独立を宣言して17日で丸5年が経過したが、真の「独り立ち」はまだまだだ。治安維持に北大西洋条約機構(NATO)が指揮する平和維持部隊(KFOR)が駐留しているほか、行政・司法部門ではEUの文民支援隊(EULEX)が活動を続けている。
\国内問題も山積している。アルバニア系住民とセルビア系住民の確執は深く、テロ事件が後を絶たない。加えて行政・司法が十分に機能せず、政治家の汚職・腐敗問題も未解決だ。失業率がおよそ50%に上り、国民の多くが貧困生活にあえぐ。
\ \■セルビアの歩み寄り
\ \一方で、セルビア政府がコソボに対する強硬姿勢を緩めはじめた。今月初めには欧州連合(EU)の仲介で両国大統領の会談が実現し、対話の継続を確認した。セルビア側は、独立を無条件で否認するこれまでの立場を改め、コソボ北部に住むセルビア系住民の自治権を確保する方向で交渉を進める姿勢だ。
\ただ、この新路線に対しては、国内からもコソボ北部のセルビア系住民からも強く反発する声があがっている。
\セルビアは今年7月にEU加盟交渉開始を控える。しかし、EU側がコソボ独立の承認をその条件としているため、コソボとの関係正常化が課題となっている。
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