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2013/4/10

ロシア

ガスプロムとシェル、北極圏の石油探査で提携

この記事の要約

ロシア石油大手ガスプロムと英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは、北極圏の大陸棚で海底油田を共同開発することで合意した。調印式は8日、オランダを訪問中のプーチン大統領が同国のルッテ首相と会談したことに合わせて行われた。 […]

ロシア石油大手ガスプロムと英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルは、北極圏の大陸棚で海底油田を共同開発することで合意した。調印式は8日、オランダを訪問中のプーチン大統領が同国のルッテ首相と会談したことに合わせて行われた。

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提携の背景にあるのは、北極圏大陸棚におけるエネルギー開発事業に参入できる企業に制限が設けられているとだ。ロシア政府は、同政府が過半数を出資し、海洋石油探査事業で5年以上の実績を持つ企業にしか事業を認可していない。この条件を満たすのはこれまでのところ、ガスプロムとロスネフチの2社のみ。ただ、両社は合弁を設立することで他社を同事業に参画させることができる。シェルは今回の提携を機に、資源が豊富な北極海開発への足がかりをつかみたい考えだ。

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8日の調印式ではまた、ガスプロムの石油部門ガスプロムネフチとシェルが、北西シベリアのハンティ・マンシ自治管区でのシェールオイル探査・採掘に関する覚書を締結した。同地域の採掘可能性についてはすでに合弁会社のサリム石油開発(サリム・ペトロリアム・ディベロップメント)が探査している。

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