欧州統計局(ユーロスタット)が14日発表した2013年第2四半期の欧州連合(EU)域内総生産(GDP、速報値)は前期比で0.3%上昇した。ユーロ圏17カ国でも0.3%増加した。プラス成長のはいずれも2011年第4四半期以来で初めて。域内経済で重要な位置を占めるドイツとフランスがけん引した。
\前年同期比の域内GDPは0.2%、ユーロ圏は0.7%、それぞれ減少した。しかし、下げ幅はいずれも縮小している。
\中東欧諸国では、前期比でマイナス成長となったのはブルガリアとスロベニア(第1四半期)の2カ国だけだった。ブルガリアは0.1%減少した。前年同期比でも0.2%の増加にとどまり、景気後退が危ぶまれている。スロベニアは前期比0.7%減、前年同期比3.3%減と苦しい状況が続いている。
\一方、チェコは前期比0.7%の増加を示し、2011年第3四半期から続いていた景気後退に終止符を打った。外需拡大が貢献した。しかし、前年同期では1.2%のマイナスとなっている。
\ポーランドも輸出がけん引して前期比で0.4%増加した。これは2011年第4四半期以来で最大。前年同期比では1.1%拡大した。
\スロバキアは前期比で0.3%増、前年同期比で0.8%増だった。
\ハンガリーは前期比で0.1%増と、前期実績の0.6%増から減速した。前年同期比では0.2%の上昇。アナリストらは今年の成長率を0.2~0.7%と予測する。
\ルーマニアは前期比0.3%増、前年同期比1.2%増で、穏やかな経済回復が続きそうだ。
\エストニアは前期比0.1%増と、ぎりぎりでプラス成長となった。前期は1.4%減だった。前年同期比では1.4%増を確保した。ラトビアはサービス、流通、建設業界がけん引し、前期比0.5%増、前年同期比4.3%増を記録した。リトアニアは前期比0.6%増、前年同期比4.1%増となった。いずれも外需縮小の影響を受けており、今後のEU圏経済の回復に期待がかかる。
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