ロシアは14年から20年にかけて、多目的原子力砕氷船を2隻建造する。ロシア政府広報部は先月、メドベージェフ首相が砕氷船の建造に関する命令書に署名したと発表した。
\ロシアは現在、北極海航路で5隻の原子力砕氷船を稼働しているが、これらの砕氷船の大半は2017年から21年初頭にかけて寿命を迎え退役することになっている。このためロシアは新たな砕氷船の建造に乗り出しており、昨年には航洋型砕氷船1隻の建造を承認。17年の就役を予定している。今回建造が承認された多目的砕氷船は合計861億ルーブル(19億4,000万ユーロ)をかけて建造され、1隻目は19年に、2隻目は20年にそれぞれ就役する予定だ。
\北極海航路は近年、地球温暖化の影響で氷の面積が縮小し、船舶貨物輸送量が急増している。北極海では天然資源の開発も加速しており、ロシア政府は新型の砕氷船を相次いで投入することで北極圏の利権獲得競争を有利に進める狙いがあるとみられる。
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