7月に欧州連合(EU)に加盟したクロアチアでは、EU構造基金からの補助金を活用したプロジェクトによって、不振が続く建設業界に活気が戻ることが期待されている。
\欧州委員会は8月下旬、クロアチアの2013年の国家開発戦略を承認した。4億4,940万ユーロが構造基金から交付され、うち1億2,000万は交通インフラに、1億4,980万ユーロは環境保護分野に充てられることになっている。グリチッチ地域発展相によると、16年までは上下水道の整備事業に重点を置く方針。EUからはこれまでに、オシエクとポレッチの汚水処理場建設プロジェクトの承認を受けている。
\2012年のクロアチアの建設業生産高は08年と比べ30%縮小した。今年1~5月の生産高は前年同期比3.8%減少している。今年上期の建設許可件数は前年同期と比べ30%減少となった。ただ、住宅以外の建物建設は増加する傾向にある。また、近代化プロジェクトのシェアは22%と前年同期から3ポイント上昇した。これは学校を中心に建物の省エネ化プロジェクトが本格化していることが背景にあるとみられる。
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