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2013/10/23

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア、働く貧困層が4人に1人

この記事の要約

ブルガリアの被雇用者の4人に1人がフルタイムで働いても貧困線以下の収入しか稼げない「働く貧困層(ワーキングプア)」に属することが、ブルガリア労組KNSBと社会・労組研究所の合同調査の結果で明らかになった。1カ月当たりの平 […]

ブルガリアの被雇用者の4人に1人がフルタイムで働いても貧困線以下の収入しか稼げない「働く貧困層(ワーキングプア)」に属することが、ブルガリア労組KNSBと社会・労組研究所の合同調査の結果で明らかになった。1カ月当たりの平均給与手取り額が国内平均の3分の2にあたる352レフ(約180ユーロ)に満たない低賃金就労者は80万人近くに上り、全体の27.5%を占める。

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同調査では鉱工業、建設、運輸、農業の低賃金就労者の実態を集計し、賃金体系、労働条件、失業・貧困リスクを分析した。ディミトロフ委員長によると、低賃金就労者が多いのは製造業と農業で、特に中小企業で働く中高年や低学歴の女性に多く、都市部より地方に集中している。また、給与の支払いが不規則で家計が脅かされている就労者も22%に上る。

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労組は9月、低賃金層の手取り収入を底上げする目的で、所得税を免除する最低賃金ラインの導入を求めたが、チョバノフ財務相は「財源不足」を理由に拒否した。

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