カゴメは10日、トルコの種子販売会社TAT種苗(以下:TAT)への出資比率を29%から80%へ引き上げたと発表した。TATの発行済み株式51%を保有するトルコ側企業から2,550万リラ(13億円)で取得した。トマトの種苗生産から加工販売までを手掛ける垂直統合型事業の確立に向けた措置で、大きな成長が見込める中東、アフリカ、東欧、独立国家共同体(CIS)諸国への供給体制を固める。
\TATはカゴメにトマト製品を輸出していたトルコTAT食品などトルコ企業数社と、需要者であるカゴメ、カネコ種苗、住友商事が1987年に設立した合弁会社で、両国向けの種苗・種子の生産供給などを手掛けてきた。また、カゴメが9月に子会社化を発表した米ユナイテッド・ジェネティクス・ホールディング(UG)の大手販売提携先でもある。
\カゴメではUGとTATを世界種苗事業の中核と位置付け、事業拡大に向けて多面的に活用していく方針だ。
\今回の取引により、TATの株主は日本側の3社のみとなった。カネコ種苗と住友商事も株買い増しを検討しており、カゴメはカネコ種苗に今回買収した51%のうち5%を譲渡することが決まっている。
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