2014/4/9

コーヒーブレイク

マイ・ネーム・イズ・ウラジーミル~エストニア

この記事の要約

プーチン露大統領をモチーフにしたスコットランド産のクラフトビール「ハロー・マイ・ネーム・イズ・ウラジミール」がエストニアで販売差し止めとなっている。ロシアにおける同性愛差別の立法化に抗議する目的で作られたこのビール。「ウ […]

プーチン露大統領をモチーフにしたスコットランド産のクラフトビール「ハロー・マイ・ネーム・イズ・ウラジミール」がエストニアで販売差し止めとなっている。ロシアにおける同性愛差別の立法化に抗議する目的で作られたこのビール。「ウラジーミル」の名をかたって同性愛禁止に役立つ「効能」をうたっていることが広告法に違反してるとみなされたのだ。

話はエストニアでクラフトビールの輸入販売を営むジェームズ・ラムスデンさんが、ソチ冬季オリンピックを前にダブル・インディア・ペールエール「ウラジーミル」を見つけたところから始まる。これは面白いと思ったラムスデンさんは早速、醸造元の「ブリュードッグ(Brewdog)」に発注した。

ところが、数週間後に届いた商品は関税局でストップ。食品獣医局のアルコール飲料登録所に差し止めとなった。

法律を厳密に解釈すれば、◇プーチンに酷似した顔の絵◇プーチンが書いたかのようなマッチョなメッセージ◇ウラジーミルを短縮した「Vlad」の署名――が印刷された皮肉だらけのラベルは広告法に抵触し大いに問題ありとされた。また、同法では「広告に個人を登場させるのは、本人の承諾がある場合に限る」と定められており、プーチンが了解しているわけがないことも「理由」とされた。

ソーシャルメディアでは「冗談のわからない役所」を笑うコメントが飛び交ったが、ラムスデンさんは「いたずらにロシアとの緊張を高めたくないのでは」と当局の意図を推測している。

「ウラジーミル」はフィンランドも含めて世界45カ国で販売された話題の品。販売禁止リストに乗ったのはエストニアが初めてとなったようだ。

問題のビールの画像は製造元のブログサイト

http://www.brewdog.com/blog-article/hello-my-name-is-vladimirで閲覧できる。