2014/4/16

総合・マクロ

ウィーン保険グループ、13年は37%減益に ルーマニア・伊の不振で

この記事の要約

中東欧で事業を展開するオーストリアのウィーン保険グループ(VIG)が10日発表した2013年12月通期決算の税引き前利益は3億5,510 万ユーロとなり、前期比で37%減少した。ルーマニア、イタリア事業の不振が響いた。保 […]

中東欧で事業を展開するオーストリアのウィーン保険グループ(VIG)が10日発表した2013年12月通期決算の税引き前利益は3億5,510 万ユーロとなり、前期比で37%減少した。ルーマニア、イタリア事業の不振が響いた。保険料収入(以下:収入)は4.4%減の92億1,860万ユーロで、コンバインドレシオ(正味損害率と正味事業比率の合計値。100を超えると支出が収入を上回る保険引受損失が発生していることを意味する)も96.7から100.6に悪化した。

ルーマニア事業の税引き前損益は9,870万ユーロの赤字で、赤字幅は前年(4,490万ユーロ)から2倍以上に拡大。コンバインドレシオは119.2から179.4に悪化した。

ルーマニア以外の地域はいずれも黒字で、ポーランドは20.8%増の5,020万ユーロ、チェコも1.5%増の1億9,780万ユーロに拡大した。本国オーストリア(イタリア含む)は21.4%減の2億3,270万ユーロ、スロバキアは2.9%減の5,530万ユーロだった。

部門別にみると、損害保険は収入が1.2%減の46億1,840万ユーロ、税引き前利益が82.7%減の5,730万ユーロにそれぞれ後退した。自動車保険で苦戦が続くルーマニアとイタリアで事業を縮小したことがマイナス要因となった。生命保険は収入が8.3%減の42億240万ユーロに後退したものの、税引き前利益は30.3%増の2億6,230万ユーロに増加。健康保険は収入が1.6%増の3億9,780万ユーロ、税引き前利益が13.3%増の3,560万ユーロにそれぞれ拡大した。