2014/4/16

ポーランド

英グラクソ・スミスクライン、ポーランドでも贈賄容疑

この記事の要約

ポーランド中央汚職対策局(CBA)は14日、英医薬品最大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の贈賄疑惑で、関係者13人を告訴したと発表した。中国とイラクに続くスキャンダルで、GSKのさらなるイメージダウンは避けられない。 […]

ポーランド中央汚職対策局(CBA)は14日、英医薬品最大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の贈賄疑惑で、関係者13人を告訴したと発表した。中国とイラクに続くスキャンダルで、GSKのさらなるイメージダウンは避けられない。

問題となったのは、GSKが2010~12年にウッジで実施した「ぜんそく治療に関する患者啓蒙プログラム」だ。医師を講師として勧誘し、架空の講演の「報酬」名目で贈賄。ぜんそく薬「アドエア(一般名:サルメテロール)」の販売を不正に促進した疑いが持たれている。

GSKは11年の時点で社内調査を実施し、「不当な」行動が認められた社員1名を戒告懲戒処分にしたと発表した。また、当局の捜査に全面協力する姿勢を示した。

CBAは英国の重大不正捜査局(SFO)も事件に着目しているとみられている。容疑が事実と判明すれば、英贈収賄防止法(BA)と米海外腐敗行為防止法(FCPA)が適用され、GSKに多額の罰金が科せられる可能性もある。

ポーランドでの捜査については英BBC放送が同日に報道。このなかで、医師1人が架空の講演報酬として100英ポンドを受け取った事実を認め、執行猶予付き罰金刑を受けた例を伝えた。この医師はGSKの販売員の粘りに負けたと証言している。

「アドエア」は年間80億ドルの売上を誇るGSKの稼ぎ頭だ。