2014/5/21

CIS諸国

ウクライナ政府、腐敗根絶へ国際機関と協力

この記事の要約

ウクライナ政府は12日、腐敗撲滅に向けた共同イニシアチブを国際機関や国内外の経済団体とともに立ち上げることで合意したと発表した。投資環境の改善によって経済再建を図る戦略の一環。 イニシアチブにはウクライナ政府、国際復興開 […]

ウクライナ政府は12日、腐敗撲滅に向けた共同イニシアチブを国際機関や国内外の経済団体とともに立ち上げることで合意したと発表した。投資環境の改善によって経済再建を図る戦略の一環。

イニシアチブにはウクライナ政府、国際復興開発銀行(EBRD)、経済協力開発機構(OECD、在ウクライナ米商工会議所、欧州ビジネス協議会、ウクライナ雇用者連合、ウクライナ商工会議所、ウクライナ企業家連盟が参加。オンブズマン機関を立ち上げ、不当な取り扱いを受けた企業からの苦情を受け付ける。機関はビジネス慣行の透明性の確保に取り組むとともに、報告書を作成する。

ウクライナは官公庁の汚職の蔓延や公共部門の効率性の悪さが深刻な問題となっており、世界銀行の2014年ビジネス環境ランキングでは189カ国中112位と前年の140位から改善したものの、依然として低位にとどまっている。EBRDのチャクラバルティ総裁は、腐敗は経済を空洞化させ民主主義を蝕むと指摘。イニシアチブの発足は「重要なステップだが今後の長い道のりへの最初の一歩に過ぎない。ウクライナ政府が地政学的問題で逆境に立たされるなか、この根本的な問題に取り組む決意を表明したことに敬意を表する」と述べた。