2014/5/21

CIS諸国

EUとグルジア・モルドバ、6月に連合協定正式調印

この記事の要約

EU(欧州連合)ファンロンパイ大統領は14日、グルジアおよびモルドバとの連合協定に6月27日に正式調印すると発表した。旧ソ連諸国との関係を強化することで、クリミア編入を足がかりに勢力圏の再構築を狙う動きを見せるロシアを封 […]

EU(欧州連合)ファンロンパイ大統領は14日、グルジアおよびモルドバとの連合協定に6月27日に正式調印すると発表した。旧ソ連諸国との関係を強化することで、クリミア編入を足がかりに勢力圏の再構築を狙う動きを見せるロシアを封じ込めたい考えだ。

EUは昨年11月、グルジア、モルドバの両国とEU加盟の前段階となる連合協定に仮調印した。グルジアの首都トビリシで記者会見したファンロンパイ大統領は、ロシアが旧ソ連諸国に対する圧力を強めていることを念頭に、「ロシアは隣人だが、良き隣人同士は互いの国境を尊重するものだ」と牽制するとともに、グルジアは「自由な民主国家であり、自らの意思で選択すべき」であり、「安全保障に対する脅威」に抵抗すべきだと述べた。

グルジアとロシアは2008年に南オセチアとアブハジアを巡って軍事衝突。その後ロシアは両地域の独立を承認し影響下に収めた。また、モルドバでは親ロシア地域の沿ドニエストル共和国の分離独立の動きが加速している。

EUは当初、グルジアおよびモルドバとの連合協定への正式調印を今年末までに完了する予定だったが、EUの東方拡大に反発するロシアが両国に対する圧力を強める懸念があることから、調印時期を前倒しすることを先ごろ決定していた。