ルーマニアは好況による設備投資や大型インフラ投資の実施で今後、機械の需要が拡大する見通しだ。国内の機械産業が比較的弱いため、国外からの調達が中心となる。
設備投資が見込まれるのは、自動車部品産業、インフラ整備、環境技術、エネルギー業界などだ。資源開発プロジェクトも計画されることから、鉱業向け荷役機械の需要も高まりそうだ。
また、欧州連合(EU)の7カ年予算が今年スタートし、来年から予算を活用した大型インフラ整備・地域振興に向けた公共投資が本格化する。
ルーマニアの機械輸入高は昨年、前年比2%減の64億ユーロ弱にとどまった。しかし、昨年の経済成長が3.5%に達したことから、今年は機械設備産業にも好景気が波及。第1四半期の輸入高は前年同期を7.4%も上回った。
ルーマニア経済は今年と来年も約3%成長する見通し。製造業がけん引していることから、設備投資として電機、荷役機械、木材加工機械、製紙機械などの調達が増えると見込まれている。