中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2014/8/6

ロシア

ロシア、EUの制裁強化に反発

この記事の要約

ロシア外務省は7月30日、ウクライナ情勢をめぐって欧州連合(EU)が経済制裁を強化したことについて、「思慮に欠け無責任だ」と批判。EUによる制裁がエネルギー分野に及んだことを踏まえ、「欧州でエネルギー価格が上昇するのは避 […]

ロシア外務省は7月30日、ウクライナ情勢をめぐって欧州連合(EU)が経済制裁を強化したことについて、「思慮に欠け無責任だ」と批判。EUによる制裁がエネルギー分野に及んだことを踏まえ、「欧州でエネルギー価格が上昇するのは避けられない」と警告した。EU全体では天然ガス消費量の3割、中東欧の加盟国の一部は最大で9割をロシアからの輸入に依存している。

外務省はまた、EUが「長きにわたって『独自の声』を模索した後、ワシントンの声で話しているのは恥ずべきこと」であり、「EUが国際問題で独自の役割を果せないことに失望している」と述べ、米国と歩調を合わせてロシアへの圧力を強めるEUの姿勢を非難した。

ロイター通信によると、ロシア政府は同日、ポーランドからの果物や野菜の輸入を特定品目に限り1日から停止すると発表した。衛生上の理由としているが、ポーランド政府はEUの制裁に対する事実上の報復との見方を示している。ポーランドはリンゴの輸出額が4億3,800万ユーロと世界一で、その約56%がロシア向けとなっている。