2014/9/17

ロシア

ロシア、ウクライナを迂回する新鉄道を敷設

この記事の要約

ロシア政府がウクライナを迂回する新しい鉄道路線を敷設する計画だ。14日発表の来年度予算案にインフラ整備項目の一つとして計上されている。ただ、5,000億ルーブル(130億米ドル)に上るインフラ整備予算のうち、どれほどの金 […]

ロシア政府がウクライナを迂回する新しい鉄道路線を敷設する計画だ。14日発表の来年度予算案にインフラ整備項目の一つとして計上されている。ただ、5,000億ルーブル(130億米ドル)に上るインフラ整備予算のうち、どれほどの金額が鉄道敷設に投入されるかなど、計画の詳細は明らかになっていない。

来年度予算案の公表に当たり、政府は2017年までの財政赤字予測を上方修正した。「マクロ経済環境の変化」で歳入が15年から17年の3年間に5,700億ルーブル(150億ドル)減少するとみている。アントン・シルアノフ財相は、原油相場の低下を受け、1バレル当たりの価格を従来より1ドル安い95ドルとして計算しなおした結果と説明。2015年は国内総生産(GDP)の0.5%とし、従来予測から0.1ポイント引き上げた。16、17の両年は0.6%を見込む。今年については財政赤字ゼロの見通しを堅持する。

また、経済開発省は来年の経済成長率予測を従来の2%から1%へ見直した。16年については2.3%、17年は3%を見込む。インフレ率は15年に6%、16年に4.5%、17年に4%と予測している。

需要縮小の懸念からウラル原油価格は94.5ドルまで下がっている。ロシアは輸出の4分の3、歳入の半分を石油と天然ガスに頼っている。このため、原油価格が1ドル安くなると、税収が14億ドル減少する。