トルコ統計局(TUIK)が3日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は8.86%となり、今年4月以来初めて9%を下回った。前月比では0.14%上昇した。市場アナリストらは前年同月比で9%を超えると予想していた。
品目別で上昇幅が最も大きかったのは宿泊・外食で、前年同月比14.43%増を記録した。食品・ノンアルコール飲料(13.95%増)、医療(9.37%増)、家具・家庭用品(9.25%増)も平均を上回った。
物価上昇が減速した理由としては、ワイン(前月比3.5%減)、たばこ(約1%減)の価格低下があげられる。
スイスクオート銀行の通貨ストラテジスト、イペク・オズカルデスカヤ氏によれば、トルコのインフレ減速の背景には世界的なエネルギー価格の低下がある。ただ、通貨リラの下落が進むにつれ、その効果は薄れる見通しだ。
バシュチュ中銀総裁は7月にインフレ率が年末までに7.6%に低下するとの見通しを発表した。しかし、現地投資銀行ジラート・インベストメントのアナリスト、ボラタマル・イルマズ氏は9%への上方修正を見込んでいる。