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2015/1/7

ロシア

ロシア経済、5年ぶりにマイナス成長。11月GDPは0.5%減

この記事の要約

ロシア経済省は12月29日、2014年11月の国内総生産(GDP)は前年同月比0.5%減だったと発表した。ロシアの主力輸出商品である原油市場価格が急落し、景気悪化懸念からルーブルも大幅下落したのが主因。マイナス成長となっ […]

ロシア経済省は12月29日、2014年11月の国内総生産(GDP)は前年同月比0.5%減だったと発表した。ロシアの主力輸出商品である原油市場価格が急落し、景気悪化懸念からルーブルも大幅下落したのが主因。マイナス成長となったのは、09年に金融危機による打撃を受けて7.9%減となって以来で初めて。

1-11月期のGDPは前年同期比0.6%増加。ウクライナ紛争介入に対する欧米の制裁措置による打撃に加え、原油価格とルーブルの下落で、GDP伸び率は13年の1.3%から減速した。経済省は14年通年の伸び率を0.6%と予測している。

これまで経済成長をけん引してきた製造業でも景気後退感が強まってきた。11月に51.7をつけた製造業購買担当者景況指数(PMI)は、12月に景気後退の判断目安となる50を大きく下回る48.9に落ち込んだ。

ロシア経済は来年、マイナス成長となるとの見方が一般的だ。1バレル当たりの平均原油価格が60米ドルとなった場合、財務省はGDPが4.0%減、中央銀行は4.6%減となると予測する。