2015/1/7

CIS諸国

ベラルーシ、対ロ貿易の決済通貨をドル・ユーロに

この記事の要約

ベラルーシのルカシェンコ大統領は12月18日、対ロシア貿易の決済通貨をルーブルから米ドルまたはユーロに切り替えるよう内閣に指示した。密接な通商関係にあるロシアとの取引決済は現在9割超がルーブル建てで行われているが、ルーブ […]

ベラルーシのルカシェンコ大統領は12月18日、対ロシア貿易の決済通貨をルーブルから米ドルまたはユーロに切り替えるよう内閣に指示した。密接な通商関係にあるロシアとの取引決済は現在9割超がルーブル建てで行われているが、ルーブル暴落で経済的な打撃への懸念が強まっていることが背景にある。

ベラルーシの対ロシア輸出はトラック、トラクター、産業機械が主力品目で、輸出全体の5割強を占める。2014年1-10月期の統計によると、前年同期と比べて輸出量が同水準であるにもかかわらず、ルーブル下落の影響で輸出額は7億3,900万米ドル減少した。

現地通信社BELTAによると、ルカシェンコ大統領は、ロシア経済の今後の動向が不透明なため「ロシアに追従するつもりはない」と発言。ルーブル下落に自国通貨ベラルーシ・ルーブルが巻き込まれるのを阻止する考えを示唆した。

一方、ベラルーシ中央銀行は19日、自国通貨の下落を防ぐための暫定的措置を発表した。外貨購入に対する30%の手数料徴収や外貨OTC取引の禁止などの措置を通じて、自国通貨建て預金の魅力を高めると同時に、為替市場の安定化を図り自国通貨の投機的売りを阻止する。