2015/1/28

総合・マクロ

ロシアの対独輸入、制裁で急減

この記事の要約

ロシアのドイツからの輸入が激減している。ウクライナ紛争に伴う対ロ制裁が主因で、ドイツ経済界では早期解決を要請する声が強まっている。 ドイツはロシアの輸入相手国として2番目に取引高が多い。しかし、中東欧・CIS諸国との貿易 […]

ロシアのドイツからの輸入が激減している。ウクライナ紛争に伴う対ロ制裁が主因で、ドイツ経済界では早期解決を要請する声が強まっている。

ドイツはロシアの輸入相手国として2番目に取引高が多い。しかし、中東欧・CIS諸国との貿易振興を目的とする「ドイツ経済界東方委員会」が23日までに明らかにしたところによると、ドイツの対ロ輸出高は昨年、前年実績を推定60億ユーロ下回った。これは18%減に相当する。月を追うごとに減少幅が大きくなっており、ウクライナ問題の政治的解決が成らなければ、今年はさらに悪化する見通しという。

東方委員会はウクライナ紛争によって欧州経済に最も大きなしわ寄せが来ていると不公平感を明らかにした。この関連で、アジア・中南米諸国がロシアとの取引を拡大させていることや、制裁当事国の米国でさえ対ロ輸出を1%増やしたことを指摘した。

また、ロシアへの輸出で成り立っている国内業界の雇用規模は30万人であるとし、対ロ輸出が長期的に20%減ると仮定すれば、最大6万人が失業すると警鐘を鳴らした。