2015/3/18

自動車

日産、サンクトペテルブルク工場の操業停止

この記事の要約

日産自動車は17日、ロシア・サンクトペテルブルク工場の操業を停止したと発表した。期間は16日から31日までの16日間。ロシア市場の不振が理由だ。日産はまた、時限雇用契約の更新を見合わせ、求人活動を中止することで雇用を調整 […]

日産自動車は17日、ロシア・サンクトペテルブルク工場の操業を停止したと発表した。期間は16日から31日までの16日間。ロシア市場の不振が理由だ。日産はまた、時限雇用契約の更新を見合わせ、求人活動を中止することで雇用を調整する。

サンクトペテルブルク工場では、「Xトレイル」、「ムラーノ」、「ティアナ」、「パスファインダー」のほか、グループ会社アフトワズのモデルも生産している。日産は同工場の年産台数を最終的に10万台まで引き上げる計画で、今回の操業停止に当たっても、長期的にロシアが重要市場の1つであることに変わりがないとの立場を示した。

ロシア自動車市場はウクライナ紛争をめぐる欧米の対ロシア制裁と、原油価格の下落で大きな打撃を受けている。先月の販売台数は前年同月比で約38%も縮小した。日産の減少幅は平均を超える45%に上った。

米ゼネラルモーターズ(GM)も今月23日から約2カ月の予定でロシア現地生産を停止するなど、自動車メーカーの間で生産調整の動きが広がっている。

通貨ルーブル安で消費者は高価な買い物を先延ばしにする傾向にある。一方、自動車メーカーは値上げを余儀なくされており、販売が上向く兆しはみえていない。(東欧経済ニュース2月18日号「ボルボとルノー、ロシア生産を一時停止」、2月4日号「GM、ロシア工場の生産縮小」を参照)