2015/4/15

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

米メリルリンチ、スロベニア企業の不良債権購入

この記事の要約

スロベニアの不良債権管理会社DUTBは先月末、米投資銀行バンクオブアメリカ・メリルリンチと総額1億2,300万ユーロの不良債権の売却契約を交わしたと発表した。売却価格は公表していない。 不良債権の債務者は、投資会社プロテ […]

スロベニアの不良債権管理会社DUTBは先月末、米投資銀行バンクオブアメリカ・メリルリンチと総額1億2,300万ユーロの不良債権の売却契約を交わしたと発表した。売却価格は公表していない。

不良債権の債務者は、投資会社プロテジ & ACH、スキー用具メーカーのエラン、アドリア航空、靴下メーカーのポルゼラの4社。メリルリンチはDUTBが保有するポルゼラの出資シェアを買収するオプションも獲得した。

スロベニアは2013年にDUTBを設立し、経営危機に陥った4つの公的金融機関が保有する元本総額49億ユーロの不良債権を移管した。DUTBは今年2月に不良債権6億ユーロ分の売却先探しに着手。国内外から多くの投資家が名乗り出たが、最終的に最も好条件を提示したメリルリンチへの売却を決めた。

DUTBは、スロベニアの経済成長には国内外からの資本投資が不可欠であることを強調。一方、投資家は不良債権買収を足がかりに企業に出資し、「企業価値向上による投資利益を期待している」(墺ライファイゼンバンクのアナリスト、シュヴァ―べ氏)と見る向きもある。