2015/4/15

ロシア

ロシア版「マクドナルド」設立へ、元モスクワ市長も参加に意欲

この記事の要約

米マクドナルドに対抗するロシア版ファーストフード店を設立するプロジェクトに関連し、ユーリ・ルシコフ元モスクワ市長が13日、食材納入者として参加を申し出た。市長引退後に経営を始めたカリーニングラード州の農場から、「環境に配 […]

米マクドナルドに対抗するロシア版ファーストフード店を設立するプロジェクトに関連し、ユーリ・ルシコフ元モスクワ市長が13日、食材納入者として参加を申し出た。市長引退後に経営を始めたカリーニングラード州の農場から、「環境に配慮した農産物」を提供したいとしている。

このロシア版ファーストフード店「イェディム・ドマ(家で食事を、仮称)」は、有名な映画監督であるコンチャロフスキ兄弟が企画したもので、先週、ロシア政府から7億ルーブル(1,280万ユーロ)の支援を取り付けた。再び人気が高まっている伝統料理を中心に、健康的で安価な食事を提供するのが目的だ。国内農家を支援するため、材料の半分は国産品でまかなう。

ルシコフ氏は1995年にモスクワ市長として同様のプロジェクト「ロシア・ビストロ」を支援した経緯がある。当時はうまくいかなかったが、今回の「イェディム・ドマ」は成功する可能性が十分とみる。

納入できる食材としては、子羊肉や、ソバ、オーツ麦、小麦などの穀物を挙げている。

コンチャロフスキ兄弟は、ソ連国歌とロシア国歌を作詞した作家セルゲイ・ミハルコフを父に持つ。ともに国際映画祭での受賞歴が豊富で、国際的な評価も高い。弟のニキータ・ミハルコフコンチャロフスキは、政治的にはプーチン大統領の強力な支持者として知られる。

マクドナルドは昨年、ロシアで複数の支店が「衛生上」の理由で営業の一時停止を迫られた。欧米では、ウクライナをめぐる対ロ制裁の報復対象として、「西側」ライフスタイルのシンボルである同社が標的となったと解釈されている。(1RUB=2.24JPY)