2015/5/27

ロシア

露VTB銀、Q1は大幅赤字

この記事の要約

ロシア銀行業界第2位のVTBが19日発表した2015年第1四半期(1-3月)決算は、純損失額が183億ルーブル(約3億3,000万ユーロ)となり、2期連続で赤字を計上した。政策金利上昇で金利マージンが縮小したことや、景気 […]

ロシア銀行業界第2位のVTBが19日発表した2015年第1四半期(1-3月)決算は、純損失額が183億ルーブル(約3億3,000万ユーロ)となり、2期連続で赤字を計上した。政策金利上昇で金利マージンが縮小したことや、景気悪化で貸倒引当金が拡大したことが業績悪化につながった。前年同期は4億ルーブルの黒字だった。

純金利収入は前年同期比48.7%減の461億ルーブルで、純金利マージンは4.5%から1.7%に低下した。顧客貸付額は2.8%減の8兆9,000億ルーブル。3月末時点の不良債権引当率は7.2%で、年初から0.5ポイント上昇した。一方、顧客預金額は6兆4,500億ルーブルで13.8%の大幅増。純手数料収入は7.7%増の154億ルーブルだった。

昨年12月に政策金利は10.5%から17%に急上昇したが、今年に入って12.5%まで下がった。だがVTBは銀行業界にとってまだ高すぎる水準だとして、金融緩和がさらに進まなければ同行の赤字額は膨らむとの見方だ。14年の純利益はかろうじて8億ルーブルを確保したものの、前年の1,005億ルーブルから激減した。(1RUB=2.43JPY)