2015/6/24

ロシア

ネット通販の京東商城、ロシア語サイトを立ち上げ

この記事の要約

中国インターネット通販大手の京東集団が15日までに、仮想商店街・京東商城(JDドットコム)のロシア語サイトを立ち上げた。ロシア進出で先行する中国同業アリババに対抗し、成長著しいロシア流通市場でシェア確保を狙う。 ロシアR […]

中国インターネット通販大手の京東集団が15日までに、仮想商店街・京東商城(JDドットコム)のロシア語サイトを立ち上げた。ロシア進出で先行する中国同業アリババに対抗し、成長著しいロシア流通市場でシェア確保を狙う。

ロシアRBC通信が16日報じたところによると、京東は5年以内に京東商城をロシア最大のオンライン通販サービスに育てる方針だ。対ロシア投資の可能性や、ロシア売上目標などは明らかにしていない。

オンライン決済では、決済端末事業大手のキウィおよびヤンデックス・マネー(ズベルバンク)と協力する。ロシア国内の配送ではすでに先月から、急送便事業SPSRエキスプレスと提携している。

ロシアの消費者は景気悪化で安い商品を探しており、中国通販業者はその追い風を受けている。デジタル市場調査会社のイースト・ウエスト・デジタルニュース(EWDN)の調べによると、ロシアを仕向け先とする国際電子商取引売上高は昨年40億米ドルに達し、国外通販企業から届いた小包の数は75%増の7,000万個に急増した。中国はこのうち、小包ベースで7割、売上高で半分を占める。

京東の競合であるアリババは、ロシア子会社の設立を発表するなど、同国事業を本格化させている。市場調査会社TNSによると、同社の海外通販サイト「アリエクスプレス(全球速売通)」は今年4月のロシア・ユーザー数が1,960万人に上り、人気サイト上位10社にランクインしている。1年前に比べると閲覧数は65%増加した。(東欧経済ニュース6月10日号「電子商取引大手のアリババ、ロシアに現地子会社設立」を参照)