ロシア石油最大手のロスネフチは19日、英BPと長期的な提携強化に向けて契約を結んだと発表した。東シベリアの既存鉱区の開発を共同で進めるとともに、複数地域の探査事業で協力する。また、ドイツ製油事業における合弁比率を見直す。
BPはまず、ロスネフチが運営する東シベリアのタスユリャフ石油ガス会社に20%出資する。これを通じてスレドネフトゥオビンスク鉱区のさらなる開発に参加するとともに、将来の探索・開発に向けてインフラを整備する。同鉱区の1日当たり生産量は現在およそ2万バレル。
両社はまた、互いに権益を持つ東シベリアの11万5,000平方キロメートルの区域と、西シベリア、エニセイ・ハタンガ地域の26万平方キロメートルの区域について探索事業を実施。成功すれば、免許取得・開発生産でも提携する。
また、ロスネフチが2009年にエニセイ・ハタンガ盆地で発見したバイカロボ鉱区でも探査を目的に合弁会社を設立する。
■ドイツ製油事業を再編
両社は折半出資の独ルール石油における出資比率の見直しでも合意した。ルール石油の子会社・関連会社の持ち株を両社が共同で保有する現状を改め、個々の子会社・関連会社に対するルール石油の持ち分を、ロスネフチかBPのいずれかにすべて移管する内容だ。
ロスネフチは、バイエルン製油所への出資比率を12.5%から25%に、MiRO製油所で12%から24%に、PCK製油所で18.75%から37.5%に、それぞれ引き上げる。
一方で、BPはゲルゼンキルヒェン製油所とDHCソルヴェント化学を100%子会社とする。