2015/8/5

総合・マクロ

エジプト、スエズ運河新水路開通

この記事の要約

エジプト・スエズ運河庁のマミシュ長官は7月29日、スエズ運河の新水路開通の記念式典を8月6日にイスマイリヤで行うと発表した。昨年8月の建設プロジェクト立ち上げから1年という短期間で工事を完了し、迅速な開通を実現した。通過 […]

エジプト・スエズ運河庁のマミシュ長官は7月29日、スエズ運河の新水路開通の記念式典を8月6日にイスマイリヤで行うと発表した。昨年8月の建設プロジェクト立ち上げから1年という短期間で工事を完了し、迅速な開通を実現した。通過待ち時間を大幅に短縮するとともに、利用船舶数の増加による通行料収入拡大に期待する。

仏AFP通信によると、新水路の全長は72キロメートル。うち37キロメートルが新たに掘削された区間で、残りの35キロメートルは1869年に開通した現行水路の拡幅区間となる。新水路の開通により、通過待ち時間がこれまでの18時間から11時間に短縮される。

スエズ運河の拡張は、2011年のムバラク大統領体制崩壊後の政治的混乱により打撃を受けたエジプト経済の立て直しを目的とした国家プロジェクト。港湾施設の建設や海運サービスの提供など運河周辺地域を商工業の中核地として構築する計画も進められている。

当局の推算によると、既存水路と新水路を合わせた通行料収入は今年53億米ドルで、23年には132億米ドルへの大幅増が見込まれる。