2015/10/28

総合・マクロ

RWEの再可エネパーク、ポーランドとハンガリーで完成

この記事の要約

独エネルギー大手のRWEは20日、ポーランドとハンガリーに新たに開設した風力発電所と太陽光発電所の稼動を開始したと発表した。中欧の再可エネ事業拡大戦略に沿ったもので、ポーランドでは政府による再可エネ政策の変更を見越した動 […]

独エネルギー大手のRWEは20日、ポーランドとハンガリーに新たに開設した風力発電所と太陽光発電所の稼動を開始したと発表した。中欧の再可エネ事業拡大戦略に沿ったもので、ポーランドでは政府による再可エネ政策の変更を見越した動きとなる。

ポーランドでは今月初め、西部ポズナン近郊で風力発電機7基を備えるオパレニツァ発電パーク(出力17メガワット(MW))が完工した。また、北部グダニスクに近いノヴィ・スタフ第2風力発電所は19日、送電網への接続を完了した。同発電所は2013年から操業するノヴィ・スタフ第1風力発電所(出力45MW)に隣接。発電機数は14基で28MWの出力を有する。2つの発電パークの稼働により、同国におけるRWEの風力発電容量は約240MWに増加した。同社によれば、25万世帯の需要に匹敵するという。

RWEは2008年以来、今回の2発電パークを含め、ポーランドで8風力発電所を整備した。同国では今年4月に成立した新法により、再可エネ買い取り価格を競争入札で決定する方式が導入される。ただ、対象となるのは来年以降に始動する設備で、RWEの風力発電所は、従来の再可エネ支援策である「グリーン証書」の交付を継続して受けられる。

一方、ハンガリーでは、今月中旬に同国最大の太陽光発電所(出力16MW)がブダペスト北東のヴィションタで稼動を開始した。RWEが半数を出資する同国最大の火力発電所に隣接し、同社の太陽光発電設備の中でも最大級という。日照時間の長い同国では、約4,000世帯の需要をまかなえるほか、二酸化炭素(CO2)排出量を2万4,000トン削減できる。

太陽光発電所の設計・建設は、独IBCソーラーの墺子会社と、ルーマニアのエネルゴ・ビット・グループ、地元のWire-Villの企業連合が担当した。(東欧経済ニュース4月15日号「ポーランド政府、再可エネ法案を承認」を参照)