2016/1/6

総合・マクロ

EUとウクライナ、FTA発効

この記事の要約

欧州連合(EU)とウクライナの自由貿易協定(FTA)が1月1日に発効した。今後10年で関税は段階的に撤廃される。ウクライナはFTAによりEUとの経済的な結びつきを強め、関係強化につなげる。 EUとウクライナのFTAは20 […]

欧州連合(EU)とウクライナの自由貿易協定(FTA)が1月1日に発効した。今後10年で関税は段階的に撤廃される。ウクライナはFTAによりEUとの経済的な結びつきを強め、関係強化につなげる。

EUとウクライナのFTAは2014年6月に締結された。ウクライナは主に農産物の輸出を拡大し、疲弊した経済の立て直しを図る。

一方、ロシアは同FTAに対する報復措置として、同日付でウクライナとの自由貿易を停止した。EU生産品がウクライナ経由で流入するのを防ぐとともに、同国製品には年初から平均6%の関税を課す。プーチン大統領は、「FTAはロシアの利益と経済の安定性に影響を及ぼす」と述べ、同決定を正当化している。

ウクライナは11年にCIS自由貿易協定に加盟したが、14年にロシアがクリミア紛争に介入したことから両国の経済関係も悪化した。露政府によると、11年に506億米ドルに上った両国の貿易高は、15年1-10月に125億米ドルまで減少している。

ロシア、ウクライナ、EUは12月21日、自由貿易協定を巡り協議を行ったものの、交渉は決裂した。

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