トルコ政府が中南米諸国との経済関係を強化する。主要貿易相手の欧州や中東諸国の経済が安定感を欠いているためで、ペルーとエクアドルとの自由貿易協定(FTA)妥結に向け交渉を加速させる方針だ。同地域を訪問中のエリタシュ経済相が1日、ロイター通信に対し明らかにした。
エルドアン大統領の歴訪に同行している同経済相は、2011年にFTAが発効したチリとの貿易額は10億ドルに達する見通しだとし、ペルーとエクアドルとの交渉の加速を両国に求める考えを示した。現在約80億ドルの中南米諸国との貿易額を23年には200億ドル規模まで拡大させたいとしている。
同相はまた、欧米諸国からの経済制裁が解除されたイランとの関係について、制裁解除の最大の受益者はトルコだと明言。両国間の貿易額を昨年の140億ドルから23年には300億ドルに引き上げる意向を示した。